【Hi-Res 10 songs】音楽とともに生きるプロが聴きたかったハイレゾ10 曲 ソニーストアで12月9日までフル試聴可能
全国5か所のSonyストアにて2018年11月9日～12月9日の期間、音楽とともに生きるプロたちがハイレゾで聴きたかった音楽を紹介していく連載企画「Hi-Res 10 songs」でご紹介した楽曲の一部をフルバージョンのハイレゾ音源で試聴いただけます。是非全国のSonyストアに足を運んでいただき、濃密な音をご体感ください。
【ハイレゾ音源をフルバージョン試聴できる楽曲と、音楽のプロによる紹介テキスト】
レコードショップ店長 平田立朗がハイレゾで試聴した楽曲
平田立朗（ ひらた たつろう） レコードショップ「CITY COUNTRY CITY」 店長
2006 年、ミュージシャン・曽我部恵一さんとともに、下北沢に「CITY COUNTRY CITY」をオープン。 レコードショップであり、カフェバーでもある同店の店長を務める。その他にDJ や選曲など、音楽に関連した活動を続けている。
「I Wanna Be Your Lover」Prince
ポップな曲が、すごくしなやかで繊細に聴こえました。その感じが、とにかく気持ちいい。シンプルなメロディがスコーンと入ってきて、フロアとかでかけたら盛り上がるでしょうね。ギターの音がとくにクリアで、カッティングの響きが印象的。中音域や高音域の広がりが心地よく感じられるのも、レコードとは違うハイレゾならではの魅力なのかなと思います。
「桜 super love」サニーデイ・サービス
曽我部（恵一）さんのこのアルバムは大好きで、これまでに何度も聴いているだけに、違いがよくわかりました。人柄というか、優しさというか、本人のもっている人間味がとてもよく表れている。ハイレゾの音源からは、そんな印象を受けます。
『BLUE G IANT』の石塚真一がハイレゾで試聴した楽曲
石塚真一（ いしづか しんいち） 漫画家
1971 年生まれ。茨城県出身。中学校ではブラスバンド部に所属。22 歳から27 歳までアメリカに留学し、ロッククライミングや気象について学び、28 歳で漫画家に転身。代表作に『岳』『BLUE GIANT』。現在、小学館『ビッグコミック』にて『BLUE GIANT SUPREME 』を連載中で、第6 巻が10 月30 日に発売された。
「ドリーマー (feat. Anthony Jackson, Simon Phillips)」 Hiromi
上原ひろみさんの「ドリーマー」は、とくに冒頭のピアノの旋律が好きです。ハイレゾで聴くと、サイモン・フィリップスのドラムもすごく近くに聴こえました。たくさんのタムを操ることで知られるプレーヤーですが、ライブ会場で聴くのと同じくらいタムの音階がクリアで、一つひとつの音がよく聴こえてきて楽しい。
「Giant Steps」John Coltrane
この曲を聴いてはじめて、ジョン・コルトレーンのすごさを知りました。こんなにも目まぐるしくて複雑な展開を、正確無比に演奏しきるなんて、とてつもない努力が必要だったに違いないと。とにかく圧倒されます。周りを押しのけてでも、前へ前へと出てくるところが、いかにも彼らしくて、僕はやっぱり好きですね。
ラジオDJ 稲葉智美がハイレゾで試聴した楽曲
稲葉智美（ いなば ともみ） ラジオ DJ
1986 年生まれ。茨城県出身。2013 年、J-WAVE 主催のナビゲーター・オーディションで優秀賞を受賞。現在、JFN 系列「ECO LIFE .幸せのヒント.」でナビゲーターを担当、スペースシャワーTV「スペシャヘッズ」ではナレーターを務める。東京メトロの各駅で配布しているフリーマガジン『メトロポリターナ』では、音楽コラムを連載中。
「風をあつめて」はっぴいえんど
細野晴臣さんのベースが力強く聴こえる、というのが第一印象でした。ハイレゾでは音の純度がいっそう高く感じられて、その独特の世界に引き込まれるよう。私は毎週土曜の早朝に、放送をしていて、そこから海が見えるんです。明け方の東京の街で、海をわたる路面電車が見えた。松本隆さんが歌詞に描かれた風景が蘇るようで、涙が出そうになりました。
「Toner」Cornelius
初めてCD で聴いたときには、こんな音楽があるんだ、音楽ってこれでいいんだ、と衝撃的でした。実際にCD とハイレゾとで聴き比べてみたのですが、もう『未来がきた！』というくらい（笑）、でも、2006 年のリリース当時から、本来はこういう音だったわけですよね。まわりの景色に急にピントが合って、視界が一変するくらいの驚きがありました
映画批評家 樋口泰人がハイレゾで試聴した楽曲
樋口泰人（ ひぐち やすひと） 映画批評家・boid 主宰
1957 年生まれ。山梨県出身。映画批評の執筆活動を続け、『カイエ・デュ・シネマ・ジャポン』の編集委員を務めた後、1998 年に自主レーベル「boid」を設立。書籍やCD などの企画・ 制作、映画の配給・宣伝、ウェブマガジンの編集・発行などを手がける。
「Monsanto Years」Neil Young + Promise of the Real
2015 年に、ニール・ヤングにインタビューする機会がありました。その場所に指定されたのが、カリフォルニア州オックスナードにある古い映画館を改装した音楽スタジオ。ちょうどこのアルバムが、そこで収録されたばかりの頃です。ニールさんが大切にしている空気感のようなものは、しっかり再現されていると思いました。
「B-A-B-Y」Carla Thomas
『ベイビー・ドライバー』の主人公であるベイビーと恋人のデボラがはじめて出会うシーンで、デボラが口ずさんでいる曲。じつは、カーラ・トーマスを最初にCD で聴いたときには、やっぱり古くさい音だなと感じてしまったのですが、ハイレゾで聴いてみると、ようやく当時の録音環境から生まれる空気感のようなものがつかめて、ノレるようになりますね。
DJ L icaxxx がハイレゾで試聴した楽曲
Licaxxx （リカックス） DJ
1991年生まれ。東京都出身。DJ を本業としながら、音楽に関わるさまざまな活動を並行。所属するASOBISYSTEM にて、ウェブメディア『シグマファット』を立ち上げ、編集長を務める。現在、J-WAVE「SONARMUSIC」で、水曜日のミュージックレシーバーを担当。BS スカパー!「BAZOOKA!!!」にも出演中。
「roh」牛尾憲輔（映画 聲の形 オリジナル・サウンドトラック a shape of light【形態B】）
ピアノの音をどうやって録っているんだろうと、不思議なくらい、そこにある空気感が鮮明に伝わってくる。エレクトロニックが駆使されていながら、空気の流れる音みたいなものがそのまま入っていることで、聴こえ方がまるで違う。このハイレゾの音質で、映画館で観てみたいですね。
「 Heart Grenade」ショーン レノン コーネリアス
『攻殻機動隊』のシリーズがもともと大好きで、あの世界観とコーネリアスの組み合わせもすごく好き。なかでもこの曲は、ボーカルに加えて、ドラムの生っぽい音も入っているうえに、きらびやかな電子音が飛び回っていたり、すべてが融合していてとても気持ちいい。
